たとえば「7日間で突然頭がよくなる本」が本棚にあると、それを見た人は、あっ、この人は7日間で突然頭がよくなりたいんだ、と思うとおもう。ダサい、と思う。これでは女の子を部屋に呼べない。女の子は自然に頭が良い男が好きだと思う。
だから僕はそういうダサいけど読みたい本(おもに自己啓発本)は専用のアカウントを作って電子書籍で読むようにしていて、そうすると絶対にバレないのでいい。ダミーのために適当な青空文庫を落としたアカウントも持っている。万が一スマホを覗かれ、あっ中村君Kindle入れてるんだ~どんな本呼んでるの~??という話題になった場合(めったにない)に見せる用の、太宰治や夢野久作の小説が入ったアカウントだ。それを見た女性は、中村君は文学青年なんだ、と思うだろう。文学青年はモテると思う。頭も良さそうだ。実際には殆ど読んでない。何か突っ込まれても、読んでる途中なんだ、といえばどうにでもなる。もっとやるべきことがあるだろうな、とも思う。
7日間で突然頭がよくなる本、読んだけど、むずかしくて読むの途中で飽きてる。まだ頭よくなってない。どうにか楽して頭が良くならないかなあ、と思いながら20年くらい過ごしている。